バリアフリーな宿泊施設の選び方

公共施設

バリアフリーな宿泊施設の選び方

2025.12.04

東京は観光・ビジネスの中心地として、さまざまな人が訪れる都市です。近年、誰もが快適に滞在できるように、バリアフリー対応の宿泊施設が増加しています。これまでの特集記事で、旅行時のホテルの検討方法や、トイレの設備について紹介してきましたが、本記事では、宿泊施設の選び方を「だれでも東京」に掲載されている情報とともに紹介していきます。

バリアフリーな宿泊施設とは？

バリアフリー対応の宿泊施設では、車椅子使用者、視覚障害者などに配慮した客室を設けるとともに、それ以外の客室や廊下等についても段差解消など高齢者、障害者等が安心して利用できるよう配慮されています。
配慮の例としては以下の通りです。
・車椅子使用者の通過に支障のない幅が確保されている出入口・通路
・傾斜路やエレベーター、段差解消機の設置
・段差のない通路・客室
・広めのバスルームと車椅子対応トイレ

※高齢者や障害者を含めたすべての人が安全、安心、快適に暮らし、訪れることができるまちづくりの実現を目指す「東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアル」はこちら
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kiban/machizukuri/manual05

宿泊施設の選び方のポイント

1. 客室内の段差と扉の開き方を確認する

車椅子や歩行補助具を利用する方にとって、室内の段差の有無や扉の開き方はとても重要です。
客室の入口や室内に段差がないか、扉が引き戸になっているか（車椅子利用時に開閉しやすい）、ベッドや家具などが使いやすい配置になっているかを事前にチェックしましょう。

2. トイレが車椅子使用者対応かどうかを確認する

宿泊施設を選ぶ際に特に大切なのが、トイレのバリアフリー対応です。
・車椅子を使用して移動できるスペースがあるか
・手すりの位置や高さが適切か
・温水洗浄便座が設置されているか
などを確認しておくと安心です。

3. 貸出備品の内容を確認する

宿泊先によっては、バリアフリーをサポートする貸出備品を用意しているところもあります。
・車椅子
・シャワーチェア
・移動式手すり
例として、こうした備品があれば、より安全で快適な滞在が可能です。
予約前に施設へ問い合わせて、貸出可能な備品の種類や数を確認しておきましょう。

4. 客室・トイレ・風呂の出入口の幅をチェック

出入口の有効幅（通れる幅）は、バリアフリー対応を判断する大きなポイントです。
・客室入口の幅
・トイレ入口の幅
・浴室入口の幅
「だれでも東京」では、70cm未満・70cm以上・80cm以上からそれぞれ検索することが可能です。

必要な情報については、各宿泊施設の公式HPで確認できますが、宿泊場所が決まっていない場合は、「だれでも東京」の宿泊施設検索でエリアと必要な項目をチェックし、宿泊施設を絞り込むことが可能です。
＜検索イメージ＞

検索イメージの写真1

検索イメージの写真2

目的に合わせた宿泊先の選び方

1. 「介助付きで温泉に入りたい」

都内や近郊には、介助スタッフ付きで温泉入浴ができる宿泊施設もあります。
選ぶときのポイントは以下の通りです。
・バリアフリーの大浴場または貸切風呂がある
・介助サービス（入浴補助・着替えサポート）を事前予約できる
・温泉設備が段差の少ない構造になっている
【おすすめエリア】
港区・江東区：温泉テーマ施設が多く、エレベーター完備
奥多摩町・青梅市：自然を感じながら介助付き温泉を楽しめる旅館も

2. 「観劇やエンタメを思い切り楽しみたい」

趣味を満喫する旅なら、劇場やライブ会場にアクセスの良いエリアのホテルを推奨します。
【おすすめエリア】
新宿区・豊島区：劇場・映画館・ライブハウスが集まる
中央区・千代田区：歌舞伎座をはじめ本格的な舞台が楽しめる
渋谷区：新しい文化とバリアフリー施設が共存するエンタメスポット
観劇後にゆっくり休めるよう、ホテルのチェックイン時間や深夜対応も確認しておきましょう。
最近では、舞台観覧席が車椅子対応になっている劇場も増えています。
レジャー施設、公共施設も「だれでも東京」で検索できます。